子供たちのたまり場と化した空き家
実家の近所に築年数のかなり経った、古い木造の空き家があります。
一応鍵が掛かっているのですが建てつけが悪く隙間だらけ、しかも戸ももろくて、金づち一本でも簡単に壊して開けられてしまいます。
現にその家はガラス窓が割られ、戸も倒されてしまいました。
あとは誰でも入り放題、荒らし放題の状態です。
じつはその家に以前住んでいた若い女性が少し精神的に異常のある人で、近所を意味もなく叫んで歩いたり、子供や老人に襲い掛かったりするときがあったものですから、周りから怖がられていました。
その家が空き家となり、大人たちは気持ち悪がって近寄ろうとせず、逆に子供たちには、お化け屋敷で肝だめしができそうなその家がかっこうの遊び場となりました。
昭和の昔の食器や家財道具がそのまま残っているので、子供たちにとっては不思議なタイムスリップ体験をしている感もあるのでしょう。
ゾクゾク感やワクワク感半端ないその家で探検する子供たちの気持ち、わからなくもないので、侵入するのを見かけても見てみぬふりをしています。
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